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外貨預金

日本の外貨預金残高の傾向

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全ての都市銀行に、外貨預金サービスがあります。すなわち、日本で外貨預金をしている人は多いと予想できます。そこで、日本の外貨預金の現状を確認しましょう。

外貨預金残高

最初に、個人の外貨預金残高を確認しましょう。比較のために、個人の預金残高全体に占める割合も確認します。データの引用元は日本銀行です。

日銀からは、各年の3月末時点と9月末時点の数字が発表されます。そこで、直近10年間について、3月末時点の数字をグラフ化し、線でつなぎました。

外貨預金

上のグラフを見ますと、外貨預金残高は4兆円後半から5兆円後半の範囲で推移していることが分かります。そして、預金全体に占める割合は、1.1%くらいから1.3%台だと分かります。

この数字が大きいのか小さいのかというのは、評価が難しいです。しかし、外貨を扱う金融商品としてFXがありますが、FXの証拠金残高は外貨預金の数分の1にもなりません。

その他、外貨建ての保険等もありますが、日本では円預金が圧倒的に優勢だと言えそうです。

米政策金利との比較

では、外貨預金残高が1兆円の幅で動いている理由を考えましょう。外貨預金で稼ぐという場合、その収入経路は2つです。

  • 金利
  • 為替変動

そこで、最初に金利に注目します。

外貨預金金利は、銀行ごとに異なります。しかし、各国の政策金利の傾向から大きく逸脱した数字が出ることはありません。

すなわち、政策金利が上昇傾向ならば、外貨預金金利は横ばいまたは上昇傾向になります。逆も同じです。政策金利が下落傾向ならば、外貨預金金利は横ばいまたは下落傾向になります。

そこで、アメリカの政策金利の推移と外貨預金残高の推移を、同じグラフに表示しました。日本にとって最も重要な外貨は米ドルです。よって、外貨預金も米ドル建てが最も多いと予想できます。

外貨預金

アメリカは、2008年のリーマンショック後、急速に政策金利を引き下げました。その結果、0.00%~0.25%という水準になりました。上のグラフで、政策金利が横一直線になっている期間です。

その後、徐々に政策金利を引き上げています。

外貨預金残高と政策金利推移を比較しますと、特に関連はないように見えます。すなわち、外貨預金をしている人は、金利を主目的にして外貨預金をしているわけではないと言えそうです。

米ドル/円との比較

次に、米ドル/円の為替レート推移と外貨預金残高を比較しましょう。下のグラフの通りです。

外貨預金

外貨預金残高は、為替レート推移と大きな関係があると言えそうです。

円高傾向のとき、残高が増えます。その傾向は、円安に反転してもしばらく続きます。そして、円安が続くと、今度は残高が減ります。おそらく、利益確定の売りでしょう。

その後、円高になると、再び残高が増えます。この動きを繰り返しているように見えます。

すなわち、外貨預金をしている人は、金利が欲しくてやっているのではなく、為替差益を狙っているということになります。

為替差益を狙うなら、FXの方が圧倒的に有利

しかし、疑問があります。値動きを狙うなら、外貨預金よりもFXの方が圧倒的に有利だからです。米ドル/円について、比較しましょう。

スプレッド
外貨預金:50銭~100銭くらい
FX:0.03銭が一般的
スワップポイント
外貨預金:年率1%に満たないことが多い
FX:政策金利と同じくらい(2%弱)
税金
外貨預金:総合課税(最高税率55%)
FX:どれだけ稼いでも20.315%
資産保全
外貨預金:銀行が経営破綻すると、1円も保証されない
FX:全額保護(たとえ1兆円預けていても、全額返還を保証)

上の4つの比較を見れば、その差は明らかです。外貨預金をあえて選択する理由が、全く分かりません。なぜ、巨額な資金が、FXよりも圧倒的に不利な外貨預金で運用されているのでしょうか。

顧客の知識不足

圧倒的に有利なFXを使わず、圧倒的に不利な外貨預金を使う理由ですが、顧客の知識不足とイメージ先行が原因だと予想しています。

銀行とFX業界を比べると、信頼度は大きく異なるでしょう。すなわち、銀行の方が信頼度が高いです。

FXの業界団体のアンケート「金融先物取引に関する個人投資家の意識調査(意識調査)における概要」によると、FX業者の印象について、「公正なイメージがある」と回答したのは3.6%しかありません。ひどく低いです。

一方、銀行のイメージについては、様々なアンケートが実施されています。積極的に好印象とする結果は、20%~30%くらいが多いようです。その一方で、信頼できないというマイナスイメージは、数%くらいしかないようです。

このイメージの差が優先してしまい、現実を見ようとせず、外貨預金を始めてしまう流れが予想できます。

イメージだけで判断するのは、実にもったいないことです。

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